【フランス高級アパレルブランド、売れ残りをリサイクル】バーバリーの焼却処分も背景に
AFPニュースによると、高級ブランド品を専門としているジュリー・エル・グーズィ(Julie El
Ghouzzi)氏は、「今や重要な問題になっています」として、英国のブランド「バーバリー(
Burberry)」が糾弾された例を挙げた。
https://www.afpbb.com/articles/-/3389866?page=2
バーバリーは2018年、売れ残っていた2800万ポンド(現在の為替レートで約44億円)相当の商品を前年に焼却処分していたことを明らかに。同社のトレンチコートなら2万着分が廃棄された計算になります。
その後、非難にさらされたバーバリーは、売れ残り商品の焼却処分を中止、ならびに毛皮を撤廃する方針を発表しています。
しかし、ラグジュアリー業界に値下げという選択肢はない。「値下げすれば、購買意欲も失わせてしまいます」とエル・グーズィ氏は述べます。
各高級ブランドは現在、不要な在庫を抱えぬよう「グッチ(Gucci)」や「イヴ・サンローラ(Yves Saint Laurent)」、「バレンシアガ(Balenciaga)」などを傘下に置くケリング(Kering)は、在庫管理を効率化するため人工知能(AI)を導入。
世界最大のラグジュアリーグループ、LVMHの環境開発ディレクターを務めるエレーヌ・バラド(Helene Valade)氏は、同グループではビジネスモデルを需要に応じて調整し、各ブランドも在庫を低く抑えていると説明しています。
(LVMHは「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」や「ディオール(Dior)」、「セリーヌ(Celine)」など多数のブランドを展開しています。)
新法案に後押しされて、各ブランドは在庫を最低限に減らすため、顧客の購買心理の理解と需要予測の向上に努めるはずだとバラド氏は指摘しました。
また、寄付も選択肢の一つになっているとのことです。LVMHグループは就業支援団体「クラバット・ソリデール(Cravate Solidaire)」と提携しており、スーツやジャケットなどを企業から寄付してもらい、求職中の社会的弱者に提供しています。
デザイナーの間では、処分された素材や余った素材を再利用する動きも始まっており、これをアップサイクリングと呼びます。
過去には、革新的な素材を仕入れるといった風習がありましたが、最近は過去のコレクションで余った未使用の素材や手近にあるものを再利用するといった取り組みが増えています。
日本でも環境に配慮する取り組みが進んでおり、SDGsやサステナブルなどの言葉知名度が高まっています。
身近に使う洗剤やエコバックなどは特に意識しやすい領域ですが、毎日着ているお洋服はいかがでしょうか。
某アパレルブランドの大量生産、安価販売、大量廃棄といったサイクルがいまだに残っているのが事実です。
一人一人の意識が少しずつでも変わっていくことで、アパレルの世界も変わっていくのかもしれませんね。
海外・日本国内問わずあらゆる場所へ放浪癖あり。スナフキンが憧れの人です。旅先でのグルメや寺院巡り大好きです。鉱物はガレット、クイニーアマン、塩キャラメル。